masa02-4 <昌宜戦記> ~外伝 房良の章~ パロディ4(特殊)
兄上のためにゲド戦記にはない役作っちゃいました。
斉藤先生!がんばって。
「・・・神谷さんっ」
それが意識を失う瞬間
無意識に総司が発した言葉だった。
<昌宜(まさよし)戦記> ~外伝 房良の章~ パロディ4そのころ清三郎は悩んでいた。
(本当に彼を探すことが彼のためになるのか)
彼自身が選び、出て行ったのだから
探されることは迷惑にならないか
そう思ってしまったのだった。
しかし、近藤が探してきた剣を渡さなければならない。
どうしたらいいのだろう?
そこへ兄の友人が訪ねてきた。
「どうした?清三郎」
「斉藤先生っ」
清三郎は斉藤を死んだ兄に重ねていた。
こんな時、兄ならきっと良い助言をしてくれるに違いない。
「実は・・・」
神谷は斉藤にすべてを話した。
近藤が伊藤の屋敷に着く少し前。
連れ去られた土方は寒気を感じていた。
「この屋敷はなんなんだ?!」
見た目は普通といえば普通なのだが
なにか嫌な予感がし、足が止まる。
「いいからさっさと入れ!」
「三木っっ 彼を乱暴に扱うんじゃないっ」
「兄上?」
兄とは誰のことだ?
この肉槐の兄なのだから同じような者であろう
そう思い見渡すが、目の前にそのような者はいない。
まさか先ほど発言した者なのだろうか。
どう見ても血の繋がりがあるとは思えないが。
「やはり君だったか」
「?」
見覚えはないが美形ではある。
しかし何故かじんましんが出てきた。
「土方君っ やはり君はどの世界でも美しい!!」
「誰だ!てめえ」
「・・・覚えてないのかい?」
悲しそうな顔をして擦り寄ってこようとする。
「やめろお~~~~!!!気持ちが悪いっっっ」
神谷は斉藤に話していた途中何故か悪寒がした。
斉藤は怪電波を感じていた。
近藤は土方の叫びが聞こえた気がした。
総司は意識がなくわからなかった。
総司はそのことをあとで後悔した。
あの時、道はどちらでも同じと思ったことも。
「清三郎、私は剣を届けたほうがいいと思う」
「なぜですか?」
「届けないとお前が後悔しないか?」
「・・・」
「もし、その者が迷惑だと思うなら去るさ」
さすが斉藤先生はすごい。
私の悩みも気持ちも理解してくれる。
「兄上っありがとうございます!」
そう言い終わらない内に駆け出す神谷。
(やはりお前の中で私は兄代わりでしかないのか・・・)
斉藤はいつも通りの表情で心寂しく神谷を見送った。
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