hana05 <花香る季節>蕾といえども(斉セイ)(ネタ)
とりあえず書けるところまで書いて21巻が出たら
考えてみることにしたので続きをUPします。
ついに兄上登場です。
斉→セイで斉藤先生が語ります。
<花香る季節> 5.蕾といえども三番隊へ異動となるとまた清三郎が泣くかもな・・・
異動の話を土方から聞いた時そう思った。
しかし先ほどのようなところを見ると落ち着かない。
泣くならいつものように私の下で泣けばよいものを。
なぜ土方の胸の中で泣いていたのか。
(泣かしたのはまた沖田さんなのだろう?)
先ほど沖田が戻ってきた様子からしてそうに違いない。
--また、あの日のように一緒に飲みにでも行くか--
斉藤は神谷と初めて飲みにいった日のことを思い出していた。
「うわあぁーーーんっ ぐずっ」
「・・・神谷?」
「斉藤せんせ!?」
何をぐずっているのかと思い
飲みにでも行くかと誘ったのは私だが
今、激しく後悔していた。
「もっと飲め 斉藤ーーっっ!!」
(神谷は、大トラだったのか)
絡んだり拗ねたり笑ったり
暴れては、表情がコロコロ変わる。
「沖田総司のバカヤロー!!」
今度は泣いている。
「お菊なんて女のどこがイイんらよ~」
これが原因か・・・沖田さんが可愛がり過ぎるからだな。
「こんな所で寝るな 風邪をひく」
「!! 兄上の声にそっくりら~」
「そろそろ帰るぞ」
イイ事発見ー♪
こうしてると本当に兄上と話してるみたい
と目をつぶる神谷に
--どっきゅん--
なんだ、今のは?
と思いつつ神谷を屯所まで連れて帰ったのだっけ。
(あの時から恋が始まったのか)
神谷が沖田さんを兄分と決めているのを
分かっているからこそ
”忍ぶ恋こそ至極なり”
と決めたのだが、沖田の様子を見ると
ついつい手にかけてしまいそうになる。
本当にあの沖田さんで幸せになれるのか?
その思いが、神谷の魅力が私から平常心を奪う。
名月の決闘の時終わったと思ったのに
その後の神谷の様子を見て
無理やりにでも奪ったほうがいいのではとも。
(未熟者だぞ、一)
忍ぶ恋と決めたからには平常心を保たねば。
井戸へ向かい頭から水を何度も被る。
神谷には今度から酒を飲む前に甘酒を飲むことを教えよう。
せめてそれが武士の作法だ・・・
そして無防備にもトラにもなられなくて済む。
絶対に教えるべきだと心に決めた斉藤であった。
PR