masa01-3 <昌宜戦記> ~外伝 房良の章3~(特殊)
長いままじゃと思って区切ってUPすることにしたのですが
当初、3つぐらいなはずが終わらない・・・
少しずつの更新になりますがご勘弁ください。
相変わらず、映画『ゲド戦記』ネタばれです。
<昌宜(まさよし)戦記> ~外伝 房良の章3~目覚めた時には知らないベッドの上だった。
「わしは、芹沢鴨じゃ」
「私は、なぜここにいるのでしょう?」
「わしが助けた。もう影は追ってこない」
ノドが乾いたろう・・・と飲み物を渡す芹沢。
しかし、それは麻薬だった。
「お前に協力してほしいことがある」
(頭がぼーっとする・・・考えることが、できない)
「お前の諱(いみな)はなんだ?」
『・・・か、ね・・よし』
街から戻ってきた近藤に神谷は
里が連れ去られたと伝えた。
「総司はどうした?」
「探したのですが見つからないのです」
「会ったらこれを渡してほしい」
近藤は神谷に沖田の剣を渡すと
新見によって連れ去られた里を取り戻すため
芹沢の館へ向かった。
「お里を返してほしい」
「戦って勝てたらな」
「では降りて来い」
「戦うのはわしではない」
「・・・総司! どうしてここに」
諱を知られたことによって操られる沖田。
あれほど慕っていた近藤を襲ってしまう。
「総司、死を恐れるな」
「・・・」
「永遠に生き続けることは、ずっと死ぬことを一緒だ」
近藤は捕まってしまった。
里と同じ牢で朝を待つ近藤。
神谷は沖田を探していた。
そこへ現れる沖田と思われる人影。
まるで「ついてこい」と言わんばかりに
先へ先へと進んでいく。
追いかけて行くと、ある館の前で止まった。
「沖田先生、これ」剣を差し出す。
「ここから先、私は行けません。私は沖田の影です」
「影?」
「元は光でしたが、追い出され影になりました」
「・・・」
「あなたに私の諱を授けます」
「私に?」
「あなたなら取り戻すことができると思うから」
影は神谷と共に。
沖田は一晩中考えてた。
そこへ警備の目を盗み、清三郎が剣を持ち現れる。
「近藤局長とお里さんを助けて」
「・・・私には無理です」
「沖田先生なら、できますっ」
「・・・守りたいのに」
「大事な人なんでしょう!」
--私が一緒に参ります『房良』--
「なぜその名を?」
「先生の影から伺いました」
神谷は影から託されたことを話した。
「私の諱は『セイ』」
『セイ』
私は神谷さんを抱きしめた。
私は影を受け入れる・・・
そして剣を持ち、神谷と共に部屋を飛び出した。
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